遺品整理が滞ることで家の資産価値が下がる理由
家の価値はずっと同じというわけではありませせん。ある理由によってその価値は下がることがあります。どんなことで住宅の価値が下がるのかについてご紹介していきます。
滞る遺品整理
遺品整理というはただの片付けと違い中々捗るものではありません。父親もしくは母親を亡くして、その思い出などもいっぱい詰まったお家だからこそすぐに整 理に踏み切れないのは当然です。持ち家の場合だと1年や2年と放置するのはざらです。長い場合は10年という方もおみえでした。
しかしずっと家屋を放置しておくというのも良いことばかり ではありません。 それではどんな問題があるのか、 ご紹介していきます。
遺品整理の費用と買取りにマイナス
遺品整理を依頼する場合、 一軒家だと約30立米くらいの家財を整理することになり、費用でいうと30万~の予算が必要になります。「それくらいの金額で済むのなら」と金銭に困らない方は問題ないでしょうが、少しでも費用を押さえたい場合は、早めに取りかかるべきです。
形見分けなどでご親族で引きとりする品物以外で売却予定の物があるのならば早めが良いです。それというのも、いくら家屋の中にある物といっても当然経年劣化は起こります。エアコンも点いていない中で暑さ寒さを繰り返すことで、少しずつ物は傷み始めます。遺品の中でも買取が出来るものはありますから、そういった物が劣化してしまえば買取の査定額も減額してしまいます。商品価値が無くなってしまえば処分品となり費用がかかるものになってしまいます。特に家電品などの場合は、買取の基準が年式によってなので、いくら使えて動いても買い取りの目安の時期を過ぎてしまえば買い取ってもらえなくなってしましますから注意が必要です。
空き家状態による建物の資産価値のマイナス
遺品の買い取りのマイナスというのも痛いところですが、もっと重要なことがあります。遺品整理が出来ず、ずっと空き家の状態でいるお家。家というのも経年劣化は進みます。人が住んでる家と住んでない家。 住んでいないから劣化はしないと思っていませんか?それは大間違いです。人が住んでいない家は劣化の速度も早まります。そして、あまり期間を空けてしまうと2度と住めないような家になってしまいます。
例えばですが、水道というのは常に使っていれば問題ありませんが、使わない時期が続くと水道管の中は錆びてしまいます。そうなると錆を取ることは出来なくなってしまいます。水道管自体を変えなければいけなくなってしまいます。後は窓の開け閉めもされないお部屋というのは十分な換気もされず湿気などがこもってしまったりもします。床や天井などが傷む原因になります。
その他では雨どいに詰まってしまった葉っぱ。きちんと詰まりを無くすようなメンテナンスも必要です。詰まりがあると雨水がきちんと排水されず吹き返したりします。その雨水が屋根下に当たり、そこの木が腐り始めます。雨漏りの原因となり、内部の木まで濡らし腐らせてしまいます。
一度状態が悪くなってしまった家をリフォームするというのは非常にお金のかかる話です。特に水回りのリフォームは高額です。普通に100万円単位はしますから。
仮に既に築35年以上が過ぎた木造住宅あれば家の資産価値というのは気にする必要はないかもしれません。住宅の価値は既にゼロに近い状態ですから、建物自体を解体という方向になるかと思います。しかし築20年程度でしたらまだまだ中古住宅として売買は可能です。中古で売買出来るにも関わらず、劣化が進んでしまい、リフォームをしてからでないと売れないということになってしまったらかなりの損失です。建物付で売れればその金額は更地で売るよりかは高くはなりますが、水回りを含めてのリフォームなら数百万円はかかります。リフォームにお金がかかり過ぎるような状態にまでなっている場合は解体して更地で売却するしかありません。建物が無いので売却の金額は減ります。そして解体となれば解体費用が必要です。坪単価25000円~35000円はしますから、これも100万円以上はします。
親族と話し合うことの必要さ
遺産として家や遺品を受け継ぐときは一人ではない場合がほとんどです。一人っ子でない限り兄弟、姉妹はいるわけですから分割することになります。今後にどなたかがその家に住むとか住まないとか。遺品をどのように整理していくのかという話し合いはとても重要です。せっかくご両親が残した住宅なわけですから資産価値が下がらないような対処が大切かと思います。