高齢の親に住み替えの提案
高齢になるにつれて、今まで住んでいた家も使いづらくなったり、階段があったり傾斜地の場合は歩きづらくなり不便に感じることもあります。そういった時に住み替えの提案で、その後の生活が改善されることもあります。住み替えについてご紹介していきます。
家の住替え
2014年から4年位の間に国民生活センターに寄せられる遺品整理に関する相談は1万件ほどあるそうです。遺品整理でこんなにも多くの人が関わっているわけです。整理にかんすることは亡くなられてから考えるばかりではなく生前の時からすでに話し合っても良いことかもしれません。そこで一番目のことが住宅についてです。家族が多い時には大きな家でも良いですが、子供さん達が巣立った後の家というのは管理など手間もかかったりするものです。高齢者にとっては掃除や整理というのも苦労が絶えないというものですから、家の住替えというのも一つの選択肢と言えます。
使いやすい間取りの家へ
家族4人ほどの場合であれば3LDKもしくは4LDKといった間取りが適当でしょう平米数で言えば70平米~といったところです。しかしこれが夫婦二人、もしくは一人となってしまったらこの間取りは持て余してしまうものです。それではその余っている部屋はどうなってしまうのかというと、多くの家では物置状態になってしまうか、子供さんたちの荷物がそのままの状態で残っている状態です。たまに掃除もするかとは思いますが、大掃除までは大変で、埃を被ってしまうことも稀ではありません。
二人~一人の場合であれば、現実的に考えると1LDKで十分でもあるわけです。であれば、もっと楽に暮らそうと思えば住み替えも考えるべきだと思います。
小さな間取りのメリット
間取りが小さければ、お掃除などの管理がしやすくなります。一戸建てと比べた場合ですが、掃除機を持って上がったり下がったりの苦労もありません。若い時には苦にならないことが歳をとることで苦労に感じることは増えていきます。さらにお庭の手入れ。草むしりや枝打ちをしなければどんどん茂ってしまい、隣家にも伸び放題になってしまいます。数か月おきの手入れが必要です。マンションであっても広い間取りを管理するのは楽なことではありません。
小さな間取りというのは物も多く置くことが出来ませんから、全てがミニマム単位で簡単に管理が出来るというメリットがあります。
高齢者向けの住宅
高齢者だけの暮らしは色々な危険があります。若い人の感覚で”それくらいのこと”と思うことでも出来なかったりすることもあります。身体面でも、予想以上に弱くなっていることを知っておかなければいけません。高齢者でよくあるのが転倒事故です。そのことによる骨折。この骨折をしてしまうと、若者のように簡単にくっつきません。くっつかないことから”寝たきり状態”が始まってしまうわけです。そうなれば介護の生活が必要になります。
まず高齢者だけで快適に安全に暮らそうと思えば、安心できる家に住むということも大切です。玄関からお風呂まで、全ての場所に掴まれる手すりがあったり、段差が少ない造りになっているかということは重要です。
若者には分けない段差も、高齢者にとっては”それくらい”の段差も大変な場合があります。そのように考えると一戸建てや大きなマンションからバリアフリーの物件に移り住むというのも悪い話ではありません。
高齢者向けのサービス付き住宅というのもあって、安否確認や生活相談サービスが付いた物件も最近はあるそうです。介護付き老人ホームとは少し形態が違うようです。
老人ホームの場合のように、食事やお風呂の介助も職員がしてくれるわけではありません。
将来に向けての話し合い
思い出の詰まったお家ですから、例え苦労があっても親自身が自らその家を出ようと思う人は少ないと思います。親と子が別々で暮らす核家族化というのは、今では当たり前のようになっています。それであれば子供たちが親のより良い暮らしについて促してあげるべきではないでしょうか。大きな家で暮らすメリットとデメリットを説明したりして、より良く暮らせれる場所はどこなのか?を一緒に話し合う時間を高齢になる前に持つのも大事かと思います。