スウェーデン式の死の片付け、遺品を残さない親心
スウェーデン式の生前整理
スウェーデンでし死の片付けと呼ばれる生前整理が話題になっています。遺品整理自体が世界のどこの国でもあることで、自分が死んだ後の片付けは誰がするの?という発想のようです。
この片付け方というのは、以前に日本で話題になった断捨離に似た考え方でもあります。一体どのようなことなのかをご紹介していきます。
自分の死後の荷物
自分が死んだ後は遺品として家族に扱われるわけです。自分がどれだけ大切にしていたコレクションであっても、お墓の中まで持っては行けません。これらのものが自分にとっては大切であっても、家族にとっては大切となるかわかりません。そういった自分が大切にしていた品物を家族は扱いに困ってしまうということです。
仮に私自身が大切に集めてきた“伝統こけし“のが数百本あったとします。私が死んでしまった後にはこのこけしの処分で家族は困ると思うのです。捨てて良いものなのかどうなのかで。はっきりいって誰も欲しくないですよね。このように家族を悩ませる遺品が非常に多いというわけです。人が困るようなものを残さないということですね。
生前に自分の意思で処理をする
家族を悩ませる遺品となるものは自分で処理をする。一つしかないダイヤの指輪が残っていたら、兄弟や姉妹で「誰がもらうの?」と揉めるかも知れません。それであれば自身で売却するなどして現金にしておけばトラブルになりません。お金であれば分け合うこともできますし。
そしてなにより、がらくたのようなもの処理を家族に負担させることが無く済むということです
遺した物の処理を家族に伝える
ある程度の整理が済んでミニマムな状態になって、最後に残ったものはどのように処分して欲しいかを「エンディングノート」のようなもののに書き記していく。こうすることで、家族はその意向にそって処理ができるわけです。
何もわからない状態だと何から手をつければ良いのかわからなくなってしまうわけです。
断捨離の考え方
断捨離というのは簡単に言うと、不要なものを処分してシンプルに暮らす考え方です。スウェーデン式死の片付けにも通じるものがありますよね。
同じ物を持たない。着ていない洋服や、最近はもう使っていないものは処分をする。使える使えないではなく、「使っていないもの、来ていないもの」を処分の対象として処理をするという考え方です。だからといって全てをゴミ処分ということではありません。リサイクル/リユースに出せばまた次の持ち主が十分利用をしてくれるはずですから。
親心で片付け
自分が生活で使っていた家財道具の片付けのために子供達など家族が集まって何ヶ月も整理させることを考えたならば、私もその時が来る前に整理をしようと思います。休日返上で自分の片付けのために来てもらう。近くても遠くても大変なことには変わりません。
文句を言われながら片付けをしてもらうというのも心が痛みますよね。それであれば率先して自分で片付けを始めると思います。何より他人には見られたくないものや自分んだけの秘密のようなものは誰しもあるかと思います。それを自分が居なくなった後に知られるというのも嫌なものです。であれば自分でするのは至極当然となるわけです。
子供達や家族に負担を掛けない最後の親心というわけです。
自分が死んでしまって家族は悲しむとは思いますが、遺品のことで困ることはないのがスェーデン式のようです。
いつから始める?
このスウェーデン式死の片付けだけのことではありませんが、生前整理を考えるのであれば70歳を過ぎればそろそろ意識して片付ける必要があります。高齢になるに連れて身体も思ったようには動きません。せいぜい一日3時間が限界でしょう。その3時間でも若者とはペースも違います。
あまり遅い時期になると片付けに明け暮れてしまうので、早い段階からされることをお勧めいたします。
そしてもし高齢のご家族様がいて、「親が家を片付けてくれない…」と、実家の片付けが進まないことで悩まれているようでしたら、片付けアドバイザーの肩書の方がいますので、その方のカウンセリングを始めるのも方法の一つです。