エンディングノートを家族に残す意味
終活の流れで、最近はエンディングノートというものも出てきました。遺言書とは何が違うの?そんな疑問も出てきますよね。家族に残すメッセージとしての正しいエンディングノートの書き方などををご紹介していきます。
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まずエンディングノートとは
エンディングノートとは残りの人生をどのように過ごして、どのような終わり方をしたいかを書き記すノートです。そして家族が困ることが無いようにお金のことや重要書類のことや連絡先などを遺していきます。これを家族が読んでその通りにすれば事がスムーズにいくというわけです。
これがあるか無いかによって、残されたご家族はエンディングノートを書いた方の希望に沿って物事を運ぶことができるわけです。
書き方には決まりはありません
法的に有効となる遺言書とエンディングノートは違います。そのため書き方に制約はありませんから好きなように書けるのが特徴です。
死んでしまった後の事だけでなく生きているうちにしておきたいことを書いても良いでしょう。
映画“最高の人生の見つけ方“ではモーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンが末期の患者の同じ病室になったことで死ぬまでにやって起きたいこと“The Buckest List“を実行していきます。
つまりダイイングメッセージとは異なり、人生を最後まで謳歌するためのノートと言えるでしょう。
家族が知っておきたいこと
個人情報的なことは家族といえどもあまり知らない事が多いです。そんな情報を書き記すのは家族としてはありがたい事です。
例えば通帳/証券/パスワード/保険/年金についてがあります。これらが分かっていることで家族は非常に助かります。
そして仮に意識がなくなってしまった後に、“延命措置をしてほしい“や“自然死のままでいたい“と書くことで、その意思を尊重されることになります。
葬儀の時には「盛大にしてほしい」や「質素に家族葬にして欲しい」と書けばその通りにする事ができます。
書くときのポイント
このエンディングノートはいつか家族に見てもらうことになるものです。ですので、わかりやすく書く必要があります。そして何度ででも書き直しても構いませんから、納得いくところまで書いて見ましょう。
書き始める時期
エンディングノートを書き始める時期としての決まりもありません。ちなみに遺言書の場合は認知症が発症してからは作成が出来ません。本人の意思を曲げられる恐れがあるからです。とはいえメッセージとして残すものですから、意思がはっきりとしている時に書き記すのが良いでしょう。
保管場所
遺言書の場合は改ざんの恐れもあることから、公的なところで管理することを勧められますが、エンディングノートの管理する場所にきまりはありません。
しかしせっかく書いたのに見つけてもらわなければ意味がありません。見つけやすいタンスの引き出しでも構いません。誰かの目に触れるようなところに置くようにしましょう。※金庫などに入れてしまうとロックが掛かっていると開けられない場合があります。ですので、鍵などが無いところが良いかと思います。
汎用で購入できるエンディングノート
エンディングノートとは書き方には決まりはないと記しました。ですから白紙に好きなことを書いても良いわけです。しかし、いざ書き込もうとすると。「何を」「誰に」「どうする」など筆が進まないことも多くあるかと思います。
そこでですが現在は文具メーカーからなど様々な会社からエンディングノートというのが販売されています。テンプレート形式なので、そこにご自身がテーマに対して書き込んでいくわけです。
エンディングノートの選び方
エンディングノートの価格差もありますが、特に高価だから良いというものでもありません。残される人のために分かりやすくするということが大切になります。
「ダウンロード版」というものもあります。一見手軽に思いますが、データ自体がパソコン端末に収納されるため、これもパソコンにロックがかかっていると開くことが出来ませんし、どこのフォルダーに入っているのかを探さなければいけないというデメリットがあります。「ここに入っているからね」と周囲に事前に知らせておかないと、最悪は発見されないまま終わってしまう可能性もあります。私自身の意見としてはアナログな「ノート」の方が発見も容易ですから、こちらをお勧めします。
説明と書き込み式になっている物があり価格は数百円程度から販売されています。ダウンロード版は少々お高く数千円~となります。
購入方法
エンディングノートの購入方法としては書店、もしくはネットでも購入が出来ます。ネット購入は手軽で便利なのですが、中身がよく分からないデメリットがあります。書き込み式の場合には「書きやすいもの」ということが大切ですから、やはり書店で中身を確認して判断して購入するのが良いと思います。
ダウンロード版に関しては、書き込みのしやすさといったメリットを含めて、ネット上で説明がありますから内容も判断しやすいと思います。しかし先にも書きましたが、発見されるかどうかの点でのデメリットもありますから、物として残すかデータとして残すかどちらが良いか選択する必要があります。
引用:NHK出版 https://www.nhk-book.co.jp/detail/000061992452017.html
まとめ・家族とのコミュニケーション
エンディングノートは残される人のためへのメッセージとしては有効です。物事がスムーズに進みます。しかし、ただ単純な情報として書き記すだけでなく、それ以外にも家族同士のコミュニケーションは欠かさない方が良いと思います。
親と子として多くふれあうことは大切なことと感じます。私自身の親もそうでしたが、年齢を重ねるにつれて物忘れが多くなります。そしてほんの少し前の思い出も書き換わってしまうこともありました。少し寂しく思う反面、少しでも思い出として残るように近くにいたいと思う気持ちも強くなりました。
まだ記憶がはっきりとしているうちに、書き始める時期にも注意して残すと良いでしょう。